双日グループの新築マンションのご案内 双日の住まい

- 第1回「居場所のある住まい」
- 村口峡子(インテリアデザイナー)
- 第2回「住まい」
- 薩摩美知子(翻訳家)
たとえば、人がしぜんと憩う場所の居心地、定番の服の着心地、長く愛用される道具の使い心地──そうした「ここちよさ」には、どこか共通する法則がひそんでいるのかも知れません。このリレーコラムでは、各界のエキスパート、プロフェッショナルの方々がそれぞれに感じる「ここちよさ」を語っていただき、「ここちよさの法則」を探っていきます。
ここちよさの法則 リレーコラム・第一回「居場所のある住まい」

- 【PROFILE】
- 駒沢女子大学空間造形学科教授
- 村口峽子デザイン事務所・DUO
- (社)日本インテリアデザイナー協会理事
- 東京インテリアプランナー協会理事
住まいの<心地良さ>とはどのようなことでしょう。私はインテリアデザインの仕事を長く続け、様々な方の住まいを設計しました。考え方やインテリア空間の同じ住まいは全くありません。今、マンションブームなどいわれ、多くの建物が建設されています。夜、その窓辺からもれる明りを眺めながら、住まい手のイメージが膨らみます。結婚して新しく住まいを求めるカップル。子どもの成長と共に住み替える家族。子どもが巣立ち、夫婦の二人の住まいを考える方。夢やこだわりの住まいへと移り替わる方。そこにある<心地良さ>はそれぞれ異なるでしょう。心地よさの思いも一つとして同じものはありません。

しかし、私がこれまでお手伝いした<心地良さ>を感じる住まいには共通した一つのことがあります。それは<居場所>があることです。子どもの頃「マッチ売りの少女」の話を読んだり、聞いた事がありませんか。クリスマスの夜、生活のために街でマッチを売っている貧しい少女の話です。ある家の窓から暖かい明りと暖炉の周りに家族が談笑している姿を見ながら、売らなければいけない最後のマッチを灯し、自分の居場所を垣間見る話です。

どんなに大きくても、立派な住まいでも自分の居場所がなければ心地よくはありません。こどもがお母さんのそばで宿題をするダイニングテーブルの椅子、共働きのカップルが疲れて帰っても、楽しく食事の支度が出来そうなキッチン、リビング脇の夫婦共通の趣味コーナーなど、暮しに大切なことを考え、探していくときに、その住まいのそれぞれの居場所が見つかるのです。それがその住まいだけの<心地良さ>となって行くのでしょう。
(2007年3月)
